「渡土堤(わたりどて)」見つかる 城陽市 史跡久津川車塚古墳

2017.09.07
 京都府内最大級の前方後円墳で国の史跡「久津川車塚古墳」(墳丘の全長180㍍・周濠を含む全長272㍍)の発掘調査を行っている城陽市教育委員会は6日までに、「渡土堤(わたりどて)が見つかった」と発表した。古墳時代中期の古墳では、全国的にも出土事例が少なく5例目。「今後さらに調査を進め、全容を解明していきたい」と意気込んでいる。

 調査は、史跡公園化を進める目的で4年前から行われている。全体面積の約9割は買収済み。昨年9月発表の調査結果では、くびれの部分に築かれた「造り出し」の規模や使われ方などの全体像が明らかになった。また、祭祀と埋葬の両面で使われていた予測が確定したほか、保存状態が良い葺石(ふきいし)や全国で例がない独特の形をした囲形埴輪も発見された。

 今回調査は、7月21日から岸本直文大阪市立大学教授(城陽市史跡整備委員会委員)、長友朋子立命館大学教授(同)らの協力を得て行われた。調査の結果、後円部西側下段で、後円部の斜面に取りつく形の「渡土堤」の一部が、幅約5㍍、長さ約5・4㍍に及び見つかった。また、水鳥型埴輪の首と羽根の部分も2体分出土した。深さ2㍍の堀を超え古墳本体に通じる陸橋の役割を果たしていたものと見ているが、全体規模が相当のものらしく、祭事などが行われていた可能性もある。

 なお、現地説明会が9月9日(土)午前10時から午後1時まで行われる。駐車場はなく、近鉄久津川駅から徒歩で10分ほど。説明会についての問い合わせは城陽市教育委員会文化スポーツ推進課文化財係(56・4049)へ。

【写真=想定外に出土した渡土堤】