声の情報届けて40年 記念交流会開催 宇治リーディングボランティア リスナーとの足跡、記念誌に

2017.10.10
 宇治市内の視覚障害者に暮らしに関わる情報や福祉、文化情報を声の情報として音訳し、吹き込んだテープやCDを届けたり、リスナーとの交流会なども続けている宇治リーディングボランティア(略称URV、堺次朗代表、53人)の40周年記念交流会が7日、宇治市産業会館で開かれた。集いの席上、創立40周年の足跡をまとめた記念誌「バラが咲いた―リスナーと歩んだ40年―」が紹介され、約120人の参加者がURVの活動をふり返った。

 URVは視覚障害者に「市政だより」など暮らしに必要な情報を音訳テープにして届けようと1977年に産声を上げた。

 今では音訳の対象も「市政だより」のほか、「市議会だより」「宇治市民カレンダー」に掲載された行政情報、市社会福祉協議会の「社協だより」、ボランティア情報誌「パートナー」などの福祉情報のほか、新聞拾い読みや図書・雑誌などの文化情報、個人依頼図書の対面朗読や音訳テープ図書の制作なども手掛ける。

 リスナーとは交流会を通して気心を通わせており、08年からは府内に先駆けCD編集した「声の広報」の提供を開始。来年で20回目迎えるバリアフリー映画会の副音声付け作業にも実績を積んできた。

 現在のリスナーは20代~80代まで約50人。総合福祉会館の一室で全員が関わる「市政だより」などの録音をはじめ、パソコンを活用したデイジー版CD録音に計4グループが活動。年間に届けるテープの数は約100本。郵袋と呼ばれる盲人用の専用郵便物で届けており、視覚障害者の福祉推進に寄与する活動が高く評価され、08年秋に緑綬褒章を受章している。

 交流会には約120人が集い、堺代表(68)が40年の活動の足跡の足跡を振り返ってあいさつ。元会員を中心に参加者紹介し、川柳・俳句教室に参加するリスナーや会員らが川柳バトル、寸劇「さらやしき」を紹介して和やかに交流した。

 昼食をはさんでリスナー会員の紹介もあり、リスナー代表の今里忠幸さん(70)=小倉町南浦=が「さわやかUメール」などを通した交流をふまえ、「視覚障がい者に寄り添う流れ」が今後も脈々と受け継がれることに期待を込めてあいさつ。記念誌のタイトルにちなんだ「バラが咲いた」を全員で歌い、音訳を通した交流の積み重ねをかみ締めた。

 記念誌(B5判、50頁)は「市政だより」の情報を音訳テープに起こす活動を始めた77年からの会の歩みを写真と記事、年表で紹介している。

 記念誌編集委員会(堺次朗・服部畝美・村西正良・米沢きのえ4氏が編集)が折々の活動をふり返り、記憶に残るエピソードや現役会員からの「ひとこと」も掲載している。200部を制作し、社会福祉協議会や生涯学習センターなど関係機関にも配るという。

【写真=40周年記念交流会でのグループ企画の寸劇「さらやしき」のひと幕】