酬恩庵一休寺で「薪能」 京田辺

2017.10.13
 京田辺市薪の酬恩庵一休寺で10日夕方、伝統の「一休寺薪能」が行われた。太鼓や笛の音が響く中、能や狂言が上演され、約150人の観客を幽玄の世界にいざなった。

 地域貢献活動などを行っているNPO法人「一休酬恩会」(田宮宏悦理事長)の主催で毎年開催。今年で33回目となる。一休禅師は能楽に深く関わりを持っていたとされ、室町時代の能役者、金春(こんぱる)禅竹が、一休禅師のため寺内で能を演じたと伝えられている。

 日が暮れ始めた午後5時半ごろ、重要文化財の方丈で禅師の像を前に、茂山流の茂山千三郎氏と網谷正美氏が狂言「昆布売」、観世流の片山九郎右衛門氏や橋本忠樹氏らが能「葵上(あおいのうえ)」を演じた。狂言の前には茂山千五郎家の松本薫氏が「狂言あれこれ」と題し、狂言の魅力や楽しみ方を伝えた。

 同会の田宮理事長は「何百年と続いてきた日本古来の芸能文化を、こういった空間で年に1度、秋の夜長に楽しむことは趣がある。お客が喜んでくれているから続けられるのであって、そこに意義がある」と話した。

【写真=方丈で狂言「昆布売」を披露】