府茶業研究所リニューアルで記念式典 宇治市

2018.01.18
 創立から90年以上の歴史を誇る府茶業研究所(宇治市白川中ノ薗、澤﨑肇所長)の整備が完了し、17日、完成記念式典が行われた。府知事をはじめ、国会や府議会などから多くの来賓が駆け付け、宇治茶産業の新たな価値・魅力発信の拠点完成を祝した。

 府内の茶業研究や技術開発を担う茶業研究所は、1924年に設立。宇治茶の高品質化や品種育成、製品開発などに取り組んできた。

 69年に宇治若森から現在地に移転。老朽化や耐震不足の課題があり、全面リニューアルを進めてきた。

 今回完成したのは、本館950平方㍍、製茶研究棟624平方㍍の2棟で、どちらも全て府内産木材を使用した平屋建て。本館の屋根には、断熱性や耐震性に優れた「CLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)」工法を採用している。

 本館には、食品加工研究ができる「オープンラボ」を整備。企業や大学と連携した新商品開発の場として利用する。

 また、荒茶製造や仕上げ加工、品質鑑定までの一連の技術が習得できるよう、各研究室を設置。担い手育成の強化に努める。

 完成記念式典で、山田啓二知事は「お茶は最も健康で最もおいしいものとして世界に売り出さなければという思いで、整備に力を入れてきた」とあいさつ。「あらゆる点で一番いいものが作れた」と施設の完成を祝し「きょうがイノベーションのスタートの日。お茶の京都の出発点。ここからみなさんと未来の宇治茶を紡ぎだしたい」と力を込めた。

 村田正治府議会議長は「長い間、整備を訴えてきたのでとても感慨深い」と述べ「茶文化振興に大いに力を発揮することを期待したい」と祝福した。

 山本正宇治市長も、宇治茶の産業拠点としての役割に期待を込め「産業観光として市民に見てもらえるよう検討しているところ」と明かした。

 このあと、来賓によるテープカットを実施。あいにくの天気だったが、山田知事が「お茶にとっては恵みの雨」と笑いを誘い、完成を祝した。

【写真はテープカットを行う山田知事ら】